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もうすぐ交代だ…。
退屈な分、長く感じた仕事も残すところ1時間。
俺は一息尽きながらさっきの客に貰ったコーヒーを飲んでいた。
ピンポーン、ピンポーン
自動ドアのチャイムが鳴る。
(客かな…?)
そう思いバックヤードから出ると、そこには警察が2人立っていた。
「ご苦労様です。強盗捕まったんですか?」
「おはようございます。まだなんですが、手配書持ってきました。貼っていただけますか?」
「あーはいはい…」
受け取った手配書には見慣れた顔。
俺は息を飲んだ。
「これ…」
「見覚えありますか?」
そこにはさっきコーヒーを奢ってくれた男がいた。
監視カメラから抜き出した写真はメガネといい、服装といい、まさしくその男だと確信させる。
「…いや、見たことないっスね~」
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