愛日のカタチ🍀我輩はネコであるけれど…

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―これほど、人間になりたいと願ったコトはない。                                 私はネコ。 灰色の毛並みが自慢の雑種。 ちなみに年齢は秘密。               新しい街に越してきて1ヶ月。 日を追うごとにご主人サマの様子がおかしいと気づいたのは半月前。 朝、ぐずりながら起きて、大きなため息とともに私を抱き上げるご主人サマ。 親の前では、元気ですといわんばかりに明るく振る舞うご主人サマ。 赤いランドセルというものを背負うと、背中を丸めて下ばかり見て、今にも泣きそうなご主人サマ。 夜、私の隣で泣きながら眠りにつくコトもあった。 その理由を知りたくて、こっそりご主人サマのあとをつけて小学校という所へ入りこんだのだが、大きな人間につまみ出されてしまって、結局何もわからずに帰ってきてしまった。
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