◆名前

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そんなこんなでぼくの名前を必死に考える林檎に対し、桃仔はちゅん太を通そうとしていた。 そして数日が過ぎ… 『名前、決まりましたあーっ!!』 林檎が朝から大声を張り上げた。 !? ぼくは期待に胸高鳴らせ、わくわくと次の言葉を待つことにした。 『じゃかじゃか…』 お決まりであるドラムのロールを巻き舌のできない彼女なりに必死にやっている。 ぼくは動かずに林檎を見つめた。 「…わくわく。」 『シャートに決まりました!!』 おおっ!! ……しゃあと? 「何それ、シャーベットかなんか?」 桃仔が不服そうに呟く。 当に、シャートだって反応に困った。 だって…しゃあと? 『どっかの国では、幸せなって意味なんだって』 なんて嬉しそうに語る林檎。 ぼくと桃仔は何も言えなかった。
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