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そんなこんなでぼくの名前を必死に考える林檎に対し、桃仔はちゅん太を通そうとしていた。
そして数日が過ぎ…
『名前、決まりましたあーっ!!』
林檎が朝から大声を張り上げた。
!?
ぼくは期待に胸高鳴らせ、わくわくと次の言葉を待つことにした。
『じゃかじゃか…』
お決まりであるドラムのロールを巻き舌のできない彼女なりに必死にやっている。
ぼくは動かずに林檎を見つめた。
「…わくわく。」
『シャートに決まりました!!』
おおっ!!
……しゃあと?
「何それ、シャーベットかなんか?」
桃仔が不服そうに呟く。
当に、シャートだって反応に困った。
だって…しゃあと?
『どっかの国では、幸せなって意味なんだって』
なんて嬉しそうに語る林檎。
ぼくと桃仔は何も言えなかった。
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