疑問

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そんなサンに毒気を抜かれつつ、俺達は一定の距離を保ちつつついて行く。サンは先に走って行ったかと思えば、急にピタリと止まり俺達を笑いながら待つ。 それを数回繰り返しながらサンはログハウスの一番奥の部屋の前で完全に止まって俺達を待った。このログハウス、見た目とは違い、かなり広い。こういうのってよくゲームにありがちだよな……。 「んふふふふ。ついたの!」 「ここかい? サンちゃん」 「そーなの! 鍵はこれなの。ご飯は自炊だから、作る時は一度下まで降りて勝手に作って欲しいの」 達馬の言葉にサンは妖艶とも言うべきか、なんとも妖しげな笑みを浮かべてそう答えた。 「あ、あのサンちゃん。充電器貸して貰えるかな……?」 「良いのー。はい」 サンはあのピンクのフリフリの服のいったい何処から出したのか、人数分の充電器を取り出して朱理に手渡した。
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