疑問

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「ありがとう」 「どう致しまして! 何かあったら呼んでほしーの。サンは1階のリビングにいるの」 そう言うと、サンは来た道を元気にスキップしながら戻って行った。……やっぱり不自由な子どもだと思う。油断は出来ない。 と、そんなことを考えている内に何故か既に部屋は開いており、廊下には俺だけになっていた。 「うわぁ、フカフカ!」 「フフッ、そうだね」 楽しそうにベッドに乗っかり、ピョンピョン跳ねてハシャぐ朱理とそれを見守る雪。 「いやぁ、寒かったなぁ」 「……うん」 「腹減ったー……」 同じくベッドに腰掛けている達馬と、それを無表情で見つめる時兎。そして場違い発言をする武琉。 ……協調性がないなぁ、とか思いつつも俺も部屋に入る。 部屋には2段ベッドが4つあり、何ともシンプルで清潔感の漂う部屋になっていた。
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