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【能力が2つある】……?
それは……、少し羨ましいかもしれない。例え大体のルールしか知らなくても、使えるものが多いと言うのは有利だよ。
『まぁ……、勿論通常プレイでその2つ目の能力に出会えるとは限らないけどね。でも、“シード枠”の人物と組めばミッションクリアの確率も上がると思うよ』
其処まで言うと、“それ”はパチンと指を鳴らした。それと同時に“それ”はこの白い空間から消え去り、同じく突き出ていたフロアも消えた。
空間には姿を消した“それ”の声だけが響き渡る。
『簡単にこのゲームがクリア出来るなんて考えない方が良いよ。パートナー以外は皆敵だ』
声を聞いていると、だんだん僕は眠くなってきた。聞かなくちゃいけない、起きてなくちゃいけないって、わかってるのに……。
周りもバタバタと倒れていく……。
『クリアなんて……良い。君たち……この…………。』
ダメ……。意識が……遠……い……。
『…………ふふ、健闘を祈るよ、哀れなプレイヤーさん達?』
此処で僕は意識を手放した。
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