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「ふふ……、一応、今は僕も『仲間』だからね」
そう言って雪は微笑む。……『一応今は仲間』、か。確かに今はパートナーしか信頼はできない。いつ参加者同士の戦いミッションが来るかもわからない。
……だから、『一応』仲間。
「……ただいまー、朝ご飯出来たよ!」
「待たせたな!」
「白雪、待ったか?」
「……眠たい」
と、そこに朝食を作りに行った4人がトレーで持って来た。ふんわりと和食の良い匂いがする。
ゲームの中なのに、俺達現実世界と相違ないのが本当に不思議だ。
「……なぁ、サンはいたか?」
「あぁ、いたぞ」
「……僕達が朝食を作ってる間も、ずっとリビングのソファーに座ってた」
俺の問に達馬と時兎が答えた。チラリと朱理と武琉を盗み見てもやはり2人とも頷くだけだった。
……結局、サンは俺達に何もして来なかったな……。
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