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その後、6人で朝ご飯を食べた。久しぶりにこんな大人数で食べたせいだろうか? 朝ご飯が物凄く美味く感じた……。
ところで気になったのは昨日の夕飯も含め、この朝ご飯は誰が作ったのかと言うこと。
ほかほかの白ご飯に、具だくさんの味噌汁。ほうれん草のお浸しに、ふっくら卵焼き、それからこんがり焼けた鮭。デザートにはフルーツたっぷりのヨーグルト。その他諸々。
殆ど朱理が作ったんだろうけど、とりあえず興味本位で聞いてみた。
「なぁ、この料理誰が作ったんだ?」
すると、雪以外の4人は顔を見合わせて目線をすぐに逸らした。……何だって言うんだ?
「……僕だよ」
何の前触れもなしにため息をついて名乗り出たのはこの中の最年少である、時兎だった。……あれ? って言うか、時兎?
「あはは……、あの……私達料理苦手でさ……」
苦笑いする朱理。
「……料理が出来るのがコイツだけだったんだ」
あからさまに目を逸らす武琉。
「あははっ、因みに俺が卵を割って溶いて、朱理は米を炊いて、武琉があの子の観察……かな?」
何故か爆笑する達馬。
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