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時間にして数秒で光が徐々に収まってきたので、俺は固く瞑っていた目を開けた。すると、そこに広がった光景は……、
「……村……?」
そう。さっきまでいた筈の雪はなくなっていて、辺りに広がっているのは人々の賑わいだった。どうやらここは街らしい。
見ると皆も目を開けて周りの様子を伺っている。これだけの賑わいなのに、誰も突如現れた俺達に疑問を抱かないのはゲームらしいなと思う。
そして俺達の足元にあの魔法陣はなかった。成る程、一方通行の魔法陣なのか……。
「いやぁ……、ところでここはどの街なんだ?」
「わからないよ。あ、誰かに聞いてみよっか」
「雪ちゃんナイスだよ!」
そう言って、近くにいた人に場所を聞きに行った雪と朱理。その間に俺達男組はその場に座って休憩する。
「ちょいちょい小さいダメージは喰らったけど、悪魔に比べたら余裕だったな!」
「まぁ今回は6人いたし」
「疲れた……」
「……基本、パートナーがいれば何人で戦っても問題ないんだね」
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