惨劇

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「本当にココにあるのか?」 「間違いないよ。図書館でさっき散々調べたもん!」 4人と別れたあと、俺達は村の図書館で『月見影草の雫(ルナティック・ドロップ)』について調べた(まぁ、主に朱理がだけどな)。月見影草の雫とは、やはり予想通り花の実だった訳で。 今はその花を探しにシェスタの森と言うシェイズ村の近くの森に来ている。 森の中はさっきまでいたフルール山とは比べものにならないくらい温暖で、遠の昔にコートは脱ぎ捨てた。 こんな自然に囲まれる事は現実世界ではまず有り得ない。今の時代は全てがコンクリートに埋め尽くされていて、自然があるのは外国の一部だけだ。だからこんなに自然と触れ合えると言うのは少しだけ嬉しかったりする。 「うーん、ないね……」 「もっと奥にあるのか?」 「わかんないけど……、そうかもしれない」 そう言って朱理はため息をついた。まぁ、この辺り一帯は見渡す限り木と草ばかりで花なんて1つも見当たらないしな……。
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