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「お、そこの女は俺らの事を知ってるみてーだな」
「はっ。無名じゃなくて安心したよ」
猿本さんと犬飼さんはそう言ってケラケラと笑った。気が合うのか合わないのか微妙だな。と、そんな事を考えていると朱理が俺の方へ向き直って2人の事を教えてくれた。
「えっと……、私がこの前言ったゲームの成り立ち、覚えてる?」
「あ? あぁ……」
まぁ、全内容の半分くらいなら……なんとか……。
「スラム街に天才の子どもが現れて、その地域の子ども達が反乱を起こしたって行ったよね?」
「あぁ……。それは覚えてる」
「この2人……、猿本さんと犬飼さんはその子ども達の中にいたんだよ。中心人物として」
……何だと? コイツ等がその天才と言われた子どもと一緒に反乱を起こしたのか? しかも中心人物?
俺がチラッと見ると、2人はニヤリと人の悪い笑みを浮かべてきた。
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