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そして携帯のボタン操作をしてメニューを呼び出す。メニューには様々な機能があった。その中からアイテム欄を開き、救急箱を選んで決定を押す!
と、使用者を選ぶコマンドが出てきた。メニューには俺の名前と朱理の名前のみ。俺は急いで下ボタンを押して朱理を選び、使用する。
……はずだった。
「……ぐぅっ……っ!?」
突然俺の背中に走った衝撃と堅く弾けるようなピシャリとした音……。
衝撃が走った場所から次第にパチパチと言う小さな弾けるような音がした……かと思ったら、いきなり俺の体全体に激しい電気が駆け巡ったのだ!
バチバチなんて生易しい音じゃない。もっと激しく、痛みも苦しみも半端じゃなかったのだ……。
「……私が隙を見せるとでも思ったわけ、坊や?」
「ぁ……ぐぁ……っ!」
掠れる意識の中で見えたのはマモンの手の中にある黒い鞭……。どうやら朱理の時も含めてあの鞭のせいだろう……。
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