救助

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猿本がぶつかった男……ソラは一見クールなようだが、初めうちらを敵視していたように思う。まぁパートナー以外を簡単に信じてたら“あれ”の思う壺になりかねないからそれで良いんだけどね。 でも、あの女……パートナーのアカリの事は盲目的に信じてるみたいだ。まぁ、パートナーを信じなければこのゲームは勝ち残れねぇだろうけど……、あのアカリって女は……。 ……と、そこまで思考した時だった。前を逃げていたバカ猿こと猿本がピタリと足を止めたんだ。 つられてうちも足を止める。 「……どうしたんだよ」 「阿呆犬。気づかねぇのかよ」 「あぁ?」 ムカつく猿本の言いように思わず喧嘩口調になるのは仕方ないことだろ? うちは視線だけこっちに向ける猿本に苛立ちを隠せない。大体、成り行き上とは言え何でうちはコイツとパートナーになったんだよ……。 「辺りがおかしい」 「は? ……本当だ。天気が急に……」 あんなに晴れていた空はいつの間にかおどろおどろしい色に染まっていた……。
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