参加者

5/13

297人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
俺たちがそんな会話をしていた時だった。街の奥から騒ぎ声が聞こえてきたのだ。俺たちは顔を見合わせて目配せをしたあと同時に走り出した。 勿論、向かう先は騒ぎ声のした方だ。 騒ぎに駆けつけると、人々が街の入り口に集まっていた。彼らの手には斧や鍬などが武器のようにして握られていた。 「……何かあったのか?」 「もうっ、そんなの見れば分かるでしょ! 行くよ、青空君!」 「……はいはい」 ……いつの間にか主導権握られてないか? しかし、朱理はそんなことは全く気にせず人を掻き分け進んで行く。……まぁ、仕方なく俺も続くんだがな。 「……ねぇ、どうしたんですか?」 「!? お嬢ちゃん、下がってろ! モンスターの群れが近付いているみたいなんだよ!」 「「!?」」 思わず息を飲んだ。何故なら、さっき町人に聞いた時は“滅多に”モンスターは街に現れない、と聞いていたからだ。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

297人が本棚に入れています
本棚に追加