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さっき……、2匹のブルーウルフを倒したあとだ。朱理の出したコピーたちは俺たちを一瞥して、群れを成しながらどこかへ消えてしまったのだ。
まさかこの街に来るなんて思ってもみなかったよ……。
「青空くぅん……」
「……少なからず俺たちのせいだよな。加勢するぞ」
「うん……!」
俺たちのせいで人が襲われるのは、例えゲームの中でも嫌だからな……。俺と朱理は人混みを掻き分け、先頭に立った。
「お前、アイツ等を消す方法を探せよ?」
「うん、わかってる!」
って言うか普通自分の出したコピーなら操れそうな筈なんだがなぁ……。
「多分……経験値とかレベルが足りないから、今は出すのが精一杯なんだと思う。RPGって大体そんな感じでしょ?」
「あぁ……、成る程。つまり俺たちにはレベルがある、と」
「あ、いや……。今のは比喩だから、本当のことはよくわかんないけど……」
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