参加者

12/13

297人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
「雪ちゃんの能力……、人形で戦うの?」 「え? ……あ、違うよ?」 「あ、そうなんだ」 わからなくもない。俺だって『操り人形』なんて書かれてあるから人形を操るのかと思ったからな。武琉、とか言う男の能力は見ただけでわかるが……。 「僕の能力はね「白雪」」 雪の言葉を遮るようにして武琉が声をかける。大分苛立ったような声音だ。雪もそれを察したのか、1つため息をついて朱理に謝った。 「ごめんね、僕達もう行かなきゃ。もうすぐ次のミッションだからいろいろ準備をしないといけないんだ」 「あ、ううん。大丈夫だよ、気にしないで」 朱理は慌てたように両手をブンブンと左右に振った。全く、身振り手振りが忙しいヤツだ。 「じゃあ、お互いゲームに勝ち残って『現実世界に生きて帰ろう』ね」 「……え?」 俺の呟きを無視するかのように、2人は街の中に消えていった……。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

297人が本棚に入れています
本棚に追加