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「だが、そう簡単にいくわけ……」
「うん。その子どももそれはよくわかってた。だから、このゲームを利用することにしたみたい」
「ゲーム……。ブラック・クロス……」
朱理は寂しそうに微笑んで続ける。しかし、その内容はとてもじゃないか信じられるものじゃなかった。
子どもはその会社の開発局の人間と親しかった。だから子どもは話を持ちかけた。『自分がゲーム開発を手伝ってやる。だからそのゲームを子どもをターゲットに宣伝しろ』と。
子どもの頭の良さは誰よりも理解していた大人。だから彼は宣伝した。CM、HP、広告。売れれば何でも良かった。
しかし、子どもの作ったゲームはあまりにも残酷だった。
なんと、体感型の携帯アプリの試作品をプレイし、ゲームオーバーになった大人が次々と脳に異常を伴って死んだのだ……。
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