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「このゲームに勝ち残ったチームにはこの国……現実世界での支配権が与えられる、って言えば良いのかな」
「……冗談だろ」
そんなことあり得るハズがない。政治家達が支配している国を、たかがこのゲームに勝ったからって与えられるわけがない。
しかし、朱理はキッパリと言い放つのだった。
「今の総理はその子どもの味方なの。えっと……何って言えば良いのかな? その子どものおかげで総理になれたって言うべきかな……」
朱理は腕を組んで考える動作をして、話し出す。要約するとこうだ。
その総理は元々最下層の人間だった。そこに現れた子どもの助言、援助により総理に登りつめた。
しかし、その総理に対して反感を持つ者が多く、醜い政権争いが行われている。そこで総理は子どもに助言を頼んだ。すると、子どもはこのゲームを提示したという……。
『このゲームに勝利したチームを総理の元につけろ。そしたら必ず国は安泰する』
しかし、何というか……朱理は少々詳しすぎる気もする。
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