悪魔の鎮魂歌

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「おや、もしかしてソラ君、瞬発力は結構良い方?」 アスタロトは不敵な笑みを浮かべながら攻撃をやめようとしない。火の玉を次々に投げつけてくる。 それも、ワザと俺達に当たるか当たらないかのギリギリのラインにだ。 「きゃあっ!!」 「朱理っ!?」 避けるのに必死になっていたら、突如隣から朱理の悲鳴が聞こえ振り向いた。朱理はまるでボールのように跳ねながら、後方に勢い良く飛ばされていた。 「いった……」 噴水に背中をぶつけたらしく、呻く朱理。今すぐにでも駆けよりたいが、アスタロトの休みない攻撃には隙がなく、身動きがとれない。 解決策が全く見当たらない……! いったいどうしたら……!? 何もせずに逃げるのではなく、空気銃は絶えず撃つが、向こうは悪魔。飛んで避けるため掠りもしない。
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