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「勿論ソラ君。君の能力にだってある。その空気銃がただ空気を弾にして放つだけの代物だと思わないことだね」
「……」
そう言うと、アスタロトはまた火の玉を朱理に向かって投げつけ始めた。しかし、朱理は逃げようとしない。
「朱理っ……!!」
朱理に火の玉が当たる寸前!
朱理の目の前に噴水の水が盾のようにせり上がって、朱理を覆ったのだ。火の玉は水に当たり、蒸発して消えた。
「だから言ったでしょ? もう効かない、って……」
「ウンウン。ちゃんと使いこなしてるね」
「……凄い……」
朱理の能力の変化を目の当たりにして、俺は自分が情けなくなった……。俺はまだ、自分の能力を理解出来ていない。いや、このゲームの内容ですらだ……。
なのに朱理は……、
「サァ、次はソラ君が能力を開花する番だよ?」
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