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例えば、空気の弾を紙として例えてみる。紙をそのまま投げたって遠くには飛ばないし、痛くもない。
しかし、その紙をぐしゃぐしゃに丸めてみるとどうだろう? 紙はスピードを増し、当たったら衝撃を感じるようになる。
元々空気はそこら中にある。だからそれを弾にするには圧縮して、より密度を濃くする必要がある……。
更にここはゲームの世界なんだし、能力は俺達自身が使うんだ。自分でコントロールくらいできる。そう思ったからやってみたのだが……。
「正解って感じだな……」
「ウン、まぁ半分ね」
「半分?」
アスタロトの言葉に朱理が聞き返す。アスタロトは頬から流れる血なんて全く気にする様子もなく、ガムをまた膨らませている。
「ウン、半分。でもまぁ俺達が予想してた以上の出来だから良しとしとくよ」
「……?」
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