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とっさに俺達はまた戦闘体制をとる。しかし、何故かアスタロトは驚いたように目を丸くして俺達を見てきた。
「や……、ちょっと待てって……。お前達はミッションクリアだからさ……」
「だから何だよ……?」
「いや、だから終わりだってば」
アスタロトはまるで、聞き分けのない子どもに言い聞かせるように語る。
「だから、お前達はミッションクリアしたわけ。これ以上俺達が戦う理由は今ないわけで……」
「……」
信用ならん。
「……あーもう。もうメール来るからさ……、そうカリカリすんなって……」
アスタロトがサングラスを外し、服にかけてため息をついた瞬間だった。
俺の空気銃はいきなり元の携帯の姿に戻り、着信音を鳴らし始めたのだ。
「うわっ……と」
見ると朱理の携帯からも着信音が鳴っている。どうやら俺達は本当にミッションクリアしたらしい。
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