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「お前ら……っ、早過ぎじゃねぇか!?」
「え? そうかな……?」
俺の言葉に雪は首を傾げる。金の髪が太陽の光に反射してキラキラ光る。雪のように白い肌には傷1つついていない。いや、寧ろ衣類の乱れすらない。
そして、それは武琉にも同じことが言えていた。若干衣類は汚れてはいるものの、やはり傷1つない。
「本当に、悪魔と戦って来たんだよね……?」
「当たり前だろーが。じゃないとココにはいねぇ」
「まぁ、なかなか強かったけどね」
台詞の割に、全くそんな素振りは見えない。寧ろあのアスタロトに余裕で勝ったのではないかと思われる……。
あの悪魔は、かなり強かったハズなのに……。
「まっ、口ほどにもなかったぜ。弱い弱い」
「でも武琉、アスタロトさんに後ろ取られて1回蹴り飛ば」
「さぁ、白雪っ!! さっさと次のミッションをクリアしに行くぜっ!!」
「……まだミッション出てないよ?」
失態を隠すように立ち去ろうとした武琉だが、雪の言葉に動きを止めた。
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