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「例えば、今から1時間以内に何かをしろ~、みたいなのだったら充電出来ないでしょ」
「……何でだ?」
「お前馬鹿だな! そんなの当たり前だろ」
「……この町は広いのに、ホテルが1つしかなくて、しかもココから凄く遠いんだ」
30分以上はかかるよ、と雪は申し訳なさそうにそう言った。確かに俺達が泊まったホテルからここまで30分くらいだったな……。
だが、充電出来ないと話にならない。
「ホテルで充電以外に充電方法はないのか?」
「……あるよ」
思いの外、雪は簡単にそう言った。だが今はそれが有り難い。一刻も早く俺は充電をしなければならないんだから……。
雪は武琉をチラリと見て合図を送った。
「……? どうした、白雪」
「……ねぇ、武琉。話の流れを読もうよ。乾電池式の携帯充電器出して」
武琉の発言に雪は深々とため息をついて、そう言った。
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