休息

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「……わかんない」 と、朱理がポツリと呟いた。眉を寄せ、一生懸命何かを考えている様子だ。 「……読み方がわからないのか?」 「へ? ……あ、うん。何て読むんだろうね?」 「あと、この2つのある場所もだ」 さすがにこの2つの在処は朱理でもわからないらしく、うんうんと唸っている。 と、ここで俺は他の2グループの様子を見てみた。 まずは雪と武琉。雪は眼帯に覆われていない方の瞳を細めて携帯を見ながら、じっくり考えている様子だ。一方武琉は……。 「……読めねぇ……」 と何度も呟きながら、頭を掻いている。……別に今は読めなくてもよくないか? むしろ探し物の在処の方が大切なのでは……? そして達馬と時兎。達馬は時兎の身長に合わせて屈み、何かを話している。……身長差が……。 と、そこで俺は1つの疑問にぶつかった。 「……皆同じ指定品調達なのか?」
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