休息

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その言葉を聞いた雪は、俺の携帯を覗き込むように見たあと、 「あ、僕達の指定品と片方だけ被ってるみたいだね」 と答えた。其処に時兎も近付いてきたので、俺は更に時兎の身長に合わせて膝を曲げ、携帯を見せた。 時兎は俺と雪の携帯を見比べたあと、 「……僕達も同じ。鳥の羽の方だけ一緒」 と俺に教えてくれた。と言うことは、もう片方は皆バラバラな訳か……。 そう俺が考えていると、朱理がポンっと手を叩いた。 「じゃあさ、皆で協力して探そうよ」 「あ、それ良い考えだね」 「6人いるんだから、片方の探す手間は省けるかもね……」 朱理の言葉に同意する雪と時兎。確かにそれは良い考えかもしれないな……。 しかし、此処で口を挟む人物がいた。 「おい、白雪。コイツらと一緒に探す必要なんかないだろ」 「時兎、マジかよ?」 明らかに嫌そうな表情の武琉と、複雑そうな表情の達馬だった。
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