休息

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「……武琉、何か問題がある?」 「……別に良いんじゃない? 時間が省けるなら……」 武琉の言葉には、雪が有り得ないくらいにこやかな笑みを浮かべて首を傾げた。反対に、達馬の言葉には時兎が無表情に意見を言った。 それに対し、武琉は一瞬表情を凍らせて固まり、達馬は苦笑いを浮かべる。 何だか力関係がムチャクチャ伺えるなぁ……、これは。 とか思っていた時だった。 目の前に桃色の柔らかそうな髪が現れた。シャンプーの良い香りが鼻腔につく。星形の髪飾りが太陽に反射して輝き……、 「青空は勿論良いに決まってるよね?」 暗黒(ブラック)朱理様がご光臨なさられた……。 朱理はニコニコと一見愛らしい笑みを浮かべているのだが、雪のと変わらないくらい有無を言わせぬものがあった……。 故に、俺はとっさに無言で激しく頷いてしまったのだ。
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