圧する者

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 ところで   大蛇といえばどんなものを思い描きますか? そしてどんな印象ですか?   ◆かむ まずはこれですよね。わかります。 ワタクシは爬虫類はリクガメから入ったので、その頃の気持ちを覚えていますよ。こわかった… かまれる事への恐怖は、私と蛇との距離を遠くしてました。 ◆ぬるぬるしてる どこからきたのかな?これは(笑)このイメージでキモい数値はかなり高得点です。 じつは蛇ってサラっとしてるんですね。 初めて触れた時には私も例にもれず「ぬるぬるしてない…」と思いました。     話は飛んで、爬虫類に興味を持ち始めた当時。 リクガメの事を知りたかった私は、近道として爬虫類ショップでバイトをしました。 爬虫類専門ショップにはあらゆる種類の爬虫類が。 新人アルバイトの私は、雑用全般、メンテナンス。リクガメ以外もすべて扱う事に… スタッフも少ないそのショップは、教えてくれるというよりは実戦で解ってね♪といったやり方だった。 突然に100匹近い数の蛇をメンテナンスするように言われた。 …何をどうしたらいいかもわからなかったけど、まずはベビーのコーンスネークから始めた。 握り潰してしまいそうな小さく柔らかな蛇。   次はボールパイソンの棚に取り掛かる。 大人しい性質だからと言われたものの、アダルトサイズのボールは、蛇初心者には脅威だった。 そしてニシキヘビの洗礼を早くも受けた。 ヒットは免れたものの、威嚇で口をあけたボールの顔が素早く手をかすめた。。。 浅いが、5センチほどの切り傷が…。一瞬で手の甲に刻印された。   膝が笑っていた…。マジでこわかった。なれている常連さんは笑ってたけど。この事があって、私と蛇の距離はさらに離れていた。。。   バイトがとてもつらかった。 あれだけの生き物がいるから、毎日どれかしらが死ぬ。しかたのない事だけど。 世話をした生き物が死ぬのはやっぱり苦しかった。   いつものように言い付けられた仕事をしていると、レジの方から聞き覚えのある声が聞こえた。   !!   なんと、疎遠になっていた友人が客として来たのだ。 特別に思い入れのある友人との再会!   この縁が私の道を変える事になる、まさに分岐点かimage=157082177.jpg
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