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体格のいい男が残忍な笑みを浮かべて衣を纏った男を見た。
「その衣を外してもらおうか」
衣を纏った男は黙ったまま、大人しく衣を外した。
瞳は青く、肩までざんばらに伸びた髪は茶色。
年頃は青年くらいだろうか。
目鼻は日本人特有の面立ちとは対照的だ。
「やはり貴様は鬼だな。先ほどお前のせいで災いが起こったと訴えられた。」
鬼と呼ばれる者は黙ったまま静かに体格のいい男を青い瞳でじっと見据えた。
「なんだ、その目は。」
体格のいい男は不快そうに鬼を睨む。
“鬼と呼ばれる者”はそれでも黙り、男を見据える。
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