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「松阪君、君に私の仕事を引き継いでもらいたいんだよ」
岩間は深刻な表情で言葉を続ける。
「昨年だったか、学会の席での討論を覚えているかね?
都市部での大規模な感染症が発生した時、君は私の示した対応では手ぬるいと言ったね・・・・
感染爆発は避けれないと」
「ええ、しかし博士、貴方は自体の収集とソレが及ぼす経済的損失まで考えての対応を示されていた。
私のソレは自体の収集のみを考えて作られた物でしたからね」
「そうだ。
私がココに招かれた理由はソコにあると考えていいだろう。
しかし今朝の事態と私の感染リスクを考えるとな、この事態を収拾できる人材は君をおいて私は知らない。
実はすでに、上の幹部連中には話しを通しておいた。
やってくれるね?」
岩間はじっと松阪を見つめる・・・・
「これって断るって事・・・・
できないんでしょうね?」
浅井がポツリともらす。
松阪がそれを聞いて顔をしかめた。
「わかりましたよ・・・・」
松阪の言葉を聴いて岩間は満足げに頷いた。
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