7/8
122人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
松阪はかなり苛々していた。 加藤との電話を切って数分後突然研究室の扉がノックされ、ノックに応じる前にガタイの良いスーツ姿の男が2人、研究室の中に入ってきた。 男達は松阪を見ると、 急いで下さい と言い、 有無を言わせぬ雰囲気を出しながら松阪を研究室から連れ出そうとした。 理由を聞かせろとゴネてみたがココでは話せないの一点張りだった。 彼等の態度に頭にきたが、せめてもの抵抗のつもりで浅井が一緒でなければココを動かない、と言ってみた。 男達はそんな松阪の態度を見て少し困っている様子だった。 松阪は彼等の困っている様を見て少し気持ちがスッとした。 ココはこのままゴネてやろうと思い、再度、浅井も一緒でなければ何処にも行かないと言い放ち、椅子に脚を広げ座り込んだ。 男達は暫く相談して、失礼、と言ってから携帯を取り出し何処かに電話をかける。 電話の相手と短い会話を済ませると、 「許可がおりましたので、お二人共、急いで下さい」 と、言われ松阪と浅井は訳がわからぬまま車に載せられ、自衛隊の基地の様な所まで連れて来られた。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!