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道中、二人は一言も話さない。 ただ黙って歩く山南に沖田がついて行く。 「…此処だ。」 たどり着いたのは鮮やかな建物の建ち並ぶ花街。 「…さぁ、行こうか。」 中に入るよう沖田を促すが彼は一歩下がり 「いえ…私はその辺りを歩いてきます。こう言う処は苦手で…」 と苦笑混じりに言った。 (自分の居ない隙に逃げてくれれば…) そう思ったのだろう。 山南は柔らかく微笑み 「ではまた後で」 と告げ中へと入っていった。 沖田は辺りに漂う女臭い白塗と香の香りに微かに眉をしかめその場から立ち去っていった。 .
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