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「…私、海斗君の事が好きだよ…
…離れたくない…!」
「!!」
「大事な…友達なんだもん…」
「…っ…!!」
どうしても引き留めたくて出た言葉。
ポロポロ流れる涙の向こうで、海斗は苦しそうに顔を歪めたかと思うと、荒々しく私を抱き寄せた。
「!!?」
いきなりの事でなんの抵抗も出来ず彼に抱きすくめられたかと思うと、耳元で低く甘い囁きが聞こえた。
「…君が悪いんだよ…」
「え…っ…っ!?」
気づいた時にはもう私の唇は彼の唇で塞がれていた。
激しく貪るような容赦ないキス。
何度も何度も浴びせられ、拒む言葉を発する隙すら与えないキスの嵐。
なにがなんだか解らなかったけど、鬼気迫る雰囲気で攻め立てる海斗に恐怖すら感る。
こんなのやだ…!!
必死で逃れようともがいてみたけど、彼は抵抗は許さないとばかりに素早く腰に腕を回し、もう一方の手で逃れられないように後頭部を支えて更にキスを深めてきた。
「っ…!…や……!?」
どうにか声を発そうと口を開きかけた時、素早く歯列を割って海斗の舌が私の中に侵入してきた。
「!!!!」
なにがどうなっているのかも解らずパニック状態。
そんな事にはお構いなしで海斗は私をベンチに押し倒し、激しく舌を絡ませながら私の胸を優しく撫で始めた。
「っん!?…ヤ…ァ!!」
初めての感覚にゾワッと鳥肌が立ち、一層恐怖心を煽る。
やだ…っ、…やだっ!!!
私はなんとか逃れたい一心でとっさに海斗の舌を噛んだ。
「ッ…!!」
海斗は痛みで一瞬顔を歪めて体を離したが、隙をついて逃げようとした私をチラッと睨んだだけで今度は必死で抵抗していた私の手を軽々と頭の上で一纏めにした。
「止めて!?」
悲痛な叫びにも顔色を変えることなく、彼は私の首筋に顔を埋めてきた。
!!!!
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