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数十秒…数分…?熱く激しいキスがしだいに思考回路を遮断しはじめる。
この時すでに息苦しさからか熱に浮かされたように意識がボヤケてきていた。
必死の抵抗を試みていた体も骨抜きになったようにまったく力が入らない。
嫌なのに…体が…
荒々しく降り続くキスとは裏腹に、優しく壊れ物を扱うように私の体を伝う繊細な手。
執拗に服の上から胸や太股を…全身隈無く撫でられていると、否応なしに体が熱くなる。
「…っ…ん…!…やっ……ンッ!」
ゾクゾクする感覚に思わず声を漏らすと、海斗は愛おしむように耳元にキスして少し掠れた声で呟く。
「…かわいい声だしてると、…マジで止まんなくなるよ?」
「やめ…ッ…」
“やめて”と口にしようとすると、また唇を覆われ激しいキスで何も言わせてもらえない。
長い長いキスの後、ゆっくり顔を上げると、海斗は艶めかしく濡れた唇を拭いながら、綺麗な指先で私の顔にかかった髪を耳の横に滑らせる。
「――このまま…僕のものになってみる?」
そう言って熱い吐息を吐き、艶やかに色めく瞳が私をのぞき込んだかと思うと、また深く口づけられ熱っぽく火照った体を刺激する。
「!!っ…やメ…」
「言わせない」
「…っ…あっ…!!」
激しいキスをしながら、乱れた制服の隙間を縫うように海斗の手が進入してくるのを感じて、頭の中が更に真っ白になった。
いつの間にか自由になっていた両手で一生懸命海斗の動きを制しようとしても、思うように力が入らず、直に感じる少し冷たい指先に恐怖心が増す。
「ま…」
「待たない」
「っ…!」
容赦なく言い放ち、首筋から鎖骨にユルユルと唇を滑らせていく海斗。
その間にも肌をなぞる指は、わき腹から胸の下を何度も何度も往復している。
これ以上を許したら…
…本当に――…!!
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