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「いいかい。私が留守にしている間に、宿題を与えます」
「え、えー!」
静は不満の声をあげました。
「なんて声をだしているんだい。まったく」
大魔女キラは静の顔を見てため息をつきました。
「今日の午後『ロト』という人が、家に訪ねてくるから1週間守りなさい。わかった?」
「はぁーい」
静はしぶしぶ返事をしたものの、ほっとしていました。
(守るだけならなんとかなりそう)
「ところで『ロト』ってどんな人ですか?」
(どこかの皇子様だったりして)
「まっ、がんばるんだよ」
大魔女キラは静の聞いたことを無視して、ほうきにのっていってしまいました。
大魔女キラがいってしまうと、静はとりあえず家の掃除から始めました。
「お客様が来るんだから、キレイにしておかなきゃ」
掃除に茶碗洗いとてきぱきと家事をこなしていきました。
一通り終わってほっとしていると、
“コンコン”とドアをたたく音がしました。
「はぁーい。どなたですか?」
扉を開けて立っていたのは、透き通った青い目をした人でした。
一瞬、静はその瞳にすいこまれそうでした。
「私はロトと言います。あなたが静さんですか?」
静はうなずくと、家の中へ入ってもらいました。
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