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ザァーーー。
大量の水が俺の身体を洗い流す。その水はどこか生ぬるい。
シャンプーで髪を適当に洗い、身体を洗う。そして顔も洗う。
いつもならこれで終わりなのだが、今日は違った。
後方にいる猫を俺の所まで近づけると、その猫は特に嫌がる様子もなく、俺の元で静かにうずくまった。
そして猫に向けてシャワーを向ける。猫は水が嫌いだというイメージがあったので、俺は少し驚いた。
「猫の毛って、シャンプーでいいのか?」
俺は、誰かに聞くわけでもなく呟いた。それは、俺が心底感じた疑問だったのかもしれない。
シャンプーで洗うと気持ち良さそうに鳴いた。
「ニャァ~。」
その声はどこか高らかとしていて、どこか寂しそうだった…。
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