第5章 ―二式中戦車―

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  この作戦は、陸軍船舶部隊が総出で行う今戦争では最大の上陸作戦であって、陸軍船舶史上最大規模の輸送船百七十七隻、十一万人が参加した杭州湾上陸戦はもとより、支那事変における太沽上陸戦・バイアス湾上陸戦、今戦争におけるマレー上陸戦・スラバヤ上陸戦などの戦闘を踏まえた作戦であり、海上戦闘師団や海上飛行師団のその多くの戦力が揚陸師団の指揮下に入り、今作戦に挑もうとしていた。   司令部船である「神州丸」には装甲艇・駆逐艇・高速艇と言った戦闘師団の舟艇が搭載され、我々の船にも特殊発動艇や大発動艇といった舟艇が搭載されている。 これらの詳しい諸元は、別にまとめてあるので、そちらの方を参照されたい。 海軍の潜水艦部隊は既に出航せんという具合であり、連合艦隊の主力艦隊と我が陸軍船舶部隊の作戦準備も、そろそろ佳境に入っていた。  
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