─ライの過去 Ⅰ ─

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「…ぅあぁっ!!!?」 ライは大きな悲鳴と共に飛び起きた。 「きゃぁっ?!!」 「っ…?……ディア。」 「いきなり大きな悲鳴あげるから驚いたわ。どうしたの?」 ディアは気を取り直してそう聞いた。 「…ゆ…め…を見てたんだ。」 少し顔色が曇るライ。 「夢……?」 「あぁ…。多分あれは、俺の過去…だと思う。」 「…どんなモノだったのか、嫌じゃなければ話てもらえないかしら…?」 ディアがそうたずねるとライは少しずつ話始めた。 「……小さい俺が、泣いてるんだ。」 「泣いて…る…?」 「そう、泣いていた。母親らしき女の人の横でね。」 そしてライは自分の手を見ながらこう言った。 「血を流して倒れている母親の横で、手を血で汚して…泣きながら謝ってた……。」 「っ………。」 ディアは何て言っていいのかわからずに少し戸惑った。
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