─美少年─

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物凄い勢いで走ってくるのは黒髪の可愛い子だった。その子はライに思いっ切りぶつかった。 「ぅわっ!?」 「のゎっ?!!!」 ライとその子は倒れた。 「わゎっ!御免なさい!!急いでいたから…前を気にしてなくて……怪我無いですか?」 その子は先に立ち上がりライに手を差し伸べた。 「俺は大丈夫だよ。君は?」 「あ、大丈夫です。…では、急いでるので…。」 そう言うとまた物凄い勢いで走っていった。 「何かあったのかしら?」 「さぁな?」 「ライ…袖が。」 「ん?」 袖を見てみると凍っていた。 袖だけでなく、あの子がぶつかったところも凍っていた。 「凍ってる……?」 二人は顔を見合わせ、首をかしげた。 その頃、街はとても悲惨なことになっていた。
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