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「…離してよっ…っ!!」
その子はその兵隊を睨みつけた。
「睨みつけても怖くないよ…諦めなっ!!」
すると、兵隊が腕を強く握り締めた。
「痛っ……!!」
ディアは見ていられなくなったらしく、魔法を使った。
「…アクアッ!!!」
すると兵隊の上から無数の水の玉が、まるで銃の弾丸のように勢いよく当たった。
少しだけ兵隊は怯んだ。
「アイス・ショットッ!!!」
兵隊に腕を捕まれていた黒髪の子は、兵隊が怯み腕を放した瞬間に魔法を使った。
それは、兵隊に命中した。
「……。」
黒髪の子はディア達の方を向いた。
「貴方達は…さっきの…。助けてくれて有難う御座いました。」
深々とお辞儀をして礼儀正しくお礼を言った。
「いいのよ。それより、何があったのか聞いてもいいかしら?」
「…僕にもよくわからないんです。」
「………僕っ!!??」
ライとディアは同じ事を言った。
驚くのも仕方ない、目の前にいる可愛らしい容姿の礼儀正しい子が"僕"と言ったのだから。
「…?」
「貴方…女の子よね?」
ディアのその言葉を聞いて、黒髪の子は少し怒ったようにこう言った。
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