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はあ
またため息をつくと輝明はメール画面を閉じる。
こっちはそれどころじゃないっつ~の。
輝明のスケジュール帳は企業の説明会やらOB訪問で息つく間もないほどに毎日が埋まっていた。
そう、就活生には土曜も日曜も関係ない。
例えそういったスケジュールがないとしても輝明には亜美とのんきに遊ぶような時間はなかった。
自己分析に企業へのエントリー、業界分析、筆記対策…
考えるだけで頭が痛くなる。
そんな中ふっと気の抜けた亜美のメールは輝明にとって憩いどころか腹ただしいものとなった。
だが輝明も大人。
二つ下の一年生の亜美にこんか苛立ちをぶつけてどうするんだ、と思い返す。
このセミナー終わったら亜美のメールは返信しよう。
たっぷり愛情を込めたメールでね。
そんなことを考えながら輝明は携帯をしまった。
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