2007年4月13日

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ふらふらぶらぶらと校内を歩く。 この場所に来てまもないからまだよくわからない場所。 でもわたしは目的を持っている、そのためにここにいる、それだけはわかっている。 大学とはこういった場所か。 どこかもっと高尚であるような気がしていた。 そんなのはわたしのイメージでしかなかった、か。 地元には大学がなかった。 いや一応あったが数が多くなく大学生と接触する機会もなくて、大学の姿は自分のイメージにしかなかった。 そしてそれは文学の中に出てきた世界。どこか古い紙のような匂いをさせた空間。 だがこの大都会に来てわかった。 そんなもんはここにはない。 入学式に引き続くサークルの勧誘、その後こっちで出来た友達との会話でそれは理解することが出来た。 だからどうしたということは全くない。 ならばそんな大学像にあった生活をわたしがするだけ。 別に難しくもない。 それから毎日の様に新歓コンパには行った。 こっちの友達欲しかったし、いいサークルでもあれば入ろうかって。 お金もほぼタダだった。 でも新歓コンパなんかで友達は出来ないってわかった。 それにあんまり面白くない。 会話が合わない。 周りの一年生はお酒飲めることが珍しく新しいのかな? 俺はこんなん全然平気とか言いながらふらふらしてしつこく話しかけてくる男。 わたしはそんなのを横目でみながら酒を飲み続ける。 そんなわたしを強いねって誉める先輩たち。 こんな時間もわたしは嫌いではない。 なんとなく時間を過ごせるしなんとなく楽しい感じなんでしょう。 そしてこれが大学生らしさなんでしょう。 そんなことを考えながらわたしは新歓コンパに毎日生き続けた。 そして今日もまた違うサークル。
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