【通常戦】

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私達は、 森をひたすら、 出口に向かい、 無我夢中で、走った。 すると、 突然、朝霧さんが叫ぶ。 「くっ、だ、駄目だ……! 囲まれている…」 「……えっ?!」 私は、とっさに、 ゲーム画面を見た。 【視線】が、 四方左右から、きている。 ………、 つまり、 私達は……、 【囲まれた】のだ…。 「……ここまで…か」 朝霧さんは、 そう言い、横目で、 私を見ながら、呟いた。 「…舞さん、 僕が、前に突っ込む! だから、君は、 その隙に…」 「嫌です!!」 私は、即答した。 朝霧さんは、 オトリになり、 私を逃がすつもりだ。 そんなことしたら…、 朝霧さんが…! 「私は、 そんなの…嫌です…!」 私は、再び、 声を大にして叫んだ。
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