《勧誘》

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このメールを、 開封した途端、 私の左腕は、 ホワッ…と、 微妙に暖かくなり、 そして、元通りに、 機能するようになった。 (…!!) 私は、驚き、 両手でゲーム機を、 支えながら、 再度、 文章を読み直した。 《君の左腕機能を、 取り戻し、添付した》 この内容の他に、 【僕は、君の側に、 いる資格がない】 その文字が、 飛込んできた。 (…!! 朝霧さんは、 そこまで、 考えていたんだ) …私の考えを、 聞いてほしい! 私は、そう思い、 とっさに、 通信メール返信を選択。 メール作成を、 しようとする。 (…いや、まてよ) 手が止まった。 ――思えば、 今から、朝霧さんに、 会いに行こうと、 しているのだ。 なら、 こんなゲーム内での、 文章のみの、やりとりよりも、 会話した方が、 良いに決まっている。 私は、朝霧さんに、 【今、何処にいますか?】 それだけを、 入れたメールを作成し、 すぐに、送信した。
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