《誰かの為に》

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私は微笑み、 アメリーに声をかけた。 「アメリー、 私、今から戦闘してくるから。 …だからまた後でね!」 私の発言を聞き、 アメリーは、 急いでベッドから、 ピョコンッと降りてきた。 そして、 部屋の真ん中まで来て、 私を見上げてくる。 「舞、気をつけて! 頑張れ、頑張るっ」 (…あれ?頑張る?) 私が不思議に思っていると、 アメリーは、 部屋の扉に手をかけ ヒラヒラと、 手を振ってきた。 ――成程。 どうやらアメリーも、 今から出掛けようと しているらしい。 私は、 アメリーに声をかけた。 「…アメリー、 無茶しないでよ?」 アメリーはコクンと頷き、 ニコニコしながら、 部屋から姿を消した。 …アメリーの手には、 昼御飯用の飴が 大切そうに、 しっかりと握られていた。 「ふふっ」 私は思わず、微笑む。 (私も頑張らないとね!) そう思い私は、 アメリーの部屋を、後にした。
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