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ドラゴンの手当て中、隣人やら管理人さんやらが家のインターホンを鳴らし続け「なにがあったの!?」って訪問してきて大変だった。
“転んだんです!ガラスはちゃんと弁償します!”
私も叫び続けたが、結構厳しい嘘だと思う…。弁償はもちろん自分のバイト代で、両親には内緒にしておくつもりだ。
このドラゴンがどこから来たのかは知らないけど、そのことはまず怪我が完治したら考えよう。
「…ダンボールでいっか」
窓には応急処置。あとは散らばった破片を掃除して、それから…
「あぁぁ!」
はっとして時計を見ると、時刻はもう十一時を回っていた。ママのドラマはとっくに終わっている。
……見逃した…。
最終回だったのに!
「渚、録画してるかな…」
渚は学校で一番の仲良しの友人だ。ドラマ好きだから、きっとなんとかしてくれるだろう。たぶん。
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