中学生

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中学校生活にも慣れた頃 私の幼なじみの佐和子が突然私にいってきた 「陽菜!私、まーくんが好きになった!」 まーくんとは、一個上の先輩で小学校の先輩ではない だが、小さな田舎の中学校だった為、先輩後輩といった厳しいものがなく、みんな友達で、先輩に対しても、君や、ちゃん付けで呼ぶ 「そっか、、がんばれ!佐和子!私、応援するから!」 「ありがと!ねぇ、陽菜は??好きな人できた?」 正直、そんな感情もてる人はまだいなかった だが、この頃は皆、恋愛ブームになっていて、好きな人が当たり前だと思われていた この年頃は、個性より強調性を大事にする 期待する佐和子の視線が痛くて、ついつい、嘘を付いた 「カズシくん・・」 カズシくんとは三年生で、生徒会長で、野球部のキャプテンでもある、もてる存在 「うそー!カズシ君!陽菜はレベル高いね!私も協力するよ!」 私は、その時、カズシ君を好きな自分を演じた このことを知っている人からすれば、きっと、私の初恋はカズシ君だと言われるだろう でも、ちがう 私の本当の初恋はこれから先になる    
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