序章

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【1月20日:麻紀とパスタを食べる】 「俺達の出会いは運命なんだ」 あ、しまった…、気付かれた? 「そうかもね」 麻紀はフォークを回しながら、またあの悟ったような口調で言った。 大丈夫。気付かれちゃいない。まぁ、そうだよな。ありえない話だから。 でも、いつか必ず言うだろう。俺は運命を知っている。 運命は大きく、気高く、重く、恐ろしく早く、現れ、浮かび、絡み付き、そして俺達を押し流す。 それは大地のようで、雲のようで、河のようで、パスタのようだ。 そして日記だ。
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