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「翔太、いま彼女いないだろ?いるやつに頼めないじゃん」
「俺が彼女いないのに、なんでお前に協力するんだよ?てかリサちゃんがいるだろ」
「リサのことはとりあえず忘れちゃっていいから」
「お前、友達多いんだから他のやつに頼めよ」
「お前以上の友達なんて…」
「ぎゃっ」
翔太を無理やり廊下に連れ出してすごくいいセリフを言おうと思ったら、誰かを背中で突き飛ばしてしまった。
「ごめんなさい」と言って振り向こうとするとそこには二宮和音がいた。
「うわっ、ごめん大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。あ、キイチ君だ」
「昨日ぶりだね」
「お前、たまには前向いて歩けよ」
「教室からいきなり出てくる方が悪いんでしょ!」
翔太がへらへらしてる。
二宮和音も笑っている。
「押し倒されて嬉しかったんだろ?」
「はあ?最悪!てか背中だし」
あれ?
「お前らって仲良かったんだっけ?」
「去年もクラス一緒だったからね。なんか色々あって」
「うちら常にバカにしあってるよね」
意外な展開だ。
二宮和音は見た目からして真面目っぽかったし、クラブに制服で来るような子だ。
そんな子が翔太みたいな常にバカ丸出しのやつと仲がいいなんて思わなかった。
これも運命だ。つまり?
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