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「あの子、同じクラスだけどキイチ君としゃべったことないから、もっと話してみたいって言ってたの」
「へえ、大丈夫だよ。西川さん、普通に話しかけてくれればいくらでもしゃべるのに。だったら俺、あの子ともしゃべってみたいな。昨日和音ちゃんと一緒にクラブに来てた子、マキちゃんだっけ」
「マキ?いいよー、いま聞いてみようか。てか、キイチ君、狙ってる?」
「俺、和音ちゃん狙いだから」
「あはは、あたし冗談通じないよ!翔太、マキ教室にいる?」
「わかんない」
いい感じ、いい感じ。
しかし鋭い。リサでもないのにあれぐらいで俺がマキちゃん狙いなことがわかってしまうんだ。
リサのことに二宮和音が全く触れないことが気になったが、今はどうでもよかった。
教室に入ろうとした二宮和音が俺に向かって、声をかけた。
「あ、マキ、ちょうどよかった」
後ろ!?
振りむくと彼女がそこにいた。
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